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2010年9月25日〜26日 愛知県新城市
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サービスパーク近くのギャラリーステージ「ほうらいせん」を攻める榎。
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2003年に「新城ラリー」が初開催されて以来、欠かすことなく参戦を続けてきた榎重彦選手。2007年以来参戦を中断していた榎が新城に帰ってきた。今回のラリーでは2007年にコドライバーを務めた池田みき選手が再びコドライバーズシートに座り、榎をサポートする。
前回はクラス2位で完走を果たした榎だが、今回はブランクもあり慎重な滑り出しとなる。DAY1最初のステージ「TSUKUDE」は本宮山スカイラインを使用した高速ステージ。榎は全日本のトップ勢に数秒差に迫る走りを見せ、ベテランの意地を見せる。トップスピードは160キロ超え。続くSS2は、このラリーの名物ともいえるステージ「GANPOU
NORTH」。このステージは雁峰林道を使用したステージで、狭くて暗い林道に滑りやすい路面という非常にリスキーなコンディションの中19キロもの距離を走らなくてはならない。路面の中央にはコケが生えていて、ひとたびレインコンディションにでもなれば、牙をむいた雁峰に多くのマシンが飲み込まれていく。このステージを知り尽くした榎だが、最初のループではスピンを喫し、大きくタイムを落とす。しかしながらこのスピンで「気持ちが吹っ切れた」という榎はステディな走りでステージを重ねていった。

早朝からサービスパークを訪れた私の前に、榎と池田が待っていた。二人ともすっきりした顔をしている。大きな問題は昨夜発見されたリアブレーキの破損くらいで、マシンにはまったく問題はない。トラブルは解決済みで、クルーの体調も良好。安心して送り出すことができた。
「2年も走っていない。とにかく走りきること、それが最大の目標だ」榎が語るとおり、このラリーを走りきってからしか今後のことは考えられないのだろう。走りきることによってのみ未来が見えてくる。サービスパーク直近にあるギャラリーステージ「ほうらいせん」を走りきったあとは、昨日よりは短い距離ながら再び「雁峰林道」へ。この難所を無事通過した榎はハイスピードなSS「OHBIRA」も好タイムでクリアし、再びギャラリーステージ「ほうらいせん」に戻ってきた。朝からサービスパーク入りしていたWRC/ラリージャパン帰りの先輩ドライバー中村英一氏がこのステージの榎を見て「いい走りをしている」と好評価。二日間を通してのドライビングで、本来の榎らしさが戻ってきた感じだ。最終結果はクラス4位での見事な完走。加えて地方選手権に参戦したアールエスタケダの小林剛選手も新城ラリーでの初完走を決めてくれた。W完走が見られて、チームにとってもクルーにとっても最高の週末になった。
報告:武田浩美
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大勢のギャラリーの前を駆け抜ける榎のミラージュ
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二人のコンビネーションは良好 |

慎重な池田のサポートは欠かせない |

全日本ラリーサービスリーダーの川島がバックを固める |

完走後にコドライバーの染宮(右)と握手を交わす小林 |
photo by rstakeda |

終始、冷静な走りを見せた榎
photo by KOBA
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二日目が終了してパチリ。みんなお疲れ様でした!
水野正徳 小林剛 榎重彦 池田峰輝 川島健司 |
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