We Challenge APRC2003 in HOKKAIDO
ラリー北海道2003参戦記/世界への初挑戦
2003.9.12-14 北海道 とかち帯広



ラリー北海道9月8日 投稿者:チームアールエスタケダ  投稿日: 9月10日(水)00時35分29秒

天候:雨 気温:15度
中村、宮部の両選手は今日午後帯広に到着。
このあとサービスパークを下見、明日から始まるレッキ(公式事前走行)の受付のためラリーHQ(本部)へ。
★レッキ★
明日から二日間かけてラリーの全コースを事前走行する。レッキには競技車の使用が禁止されており、レッキに使用する車両への一切の広告の掲示も禁止されている。
アールエスタケダのレッキ車は三菱エアトレック。
★サービスパーク★
ラリー中のサービスはこのエリアでのみ可能。帯広市内の河川敷にある。
★ラリーHQ★
ヘッドクォーターの略。大会本部が置かれる場所。

ラリーヘッドクォーターが置かれた
幕別温泉ホテル

ラリー北海道9月8日/2 投稿者:チームアールエスタケダ  投稿日: 9月10日(水)00時37分23秒

サービスパークの下見を完了。
アールエスタケダ、シャフトモータースポーツ、BRIGレーシングチームは同じエリアでサービスを行うこととなった。国内のパドックとは一味違い、10M×10Mのスペースが各チームに確保されている。われわれは3チーム合同のため10M×30Mのスペースがある。

初日のLEG1は帯広北西部にある林道を使用してのステージ。SS2では24.7KMのロングSSが待ち受けている。SS2が終了した時点で給油をすることが認められており、ロードセクションに「サプリメンタル・リフュエーリング」(補助給油所)が設けられている。このエリアではFIAスタッフの監視のもと給油作業が可能。そのほかでの給油は一切認められていない。
各チームはこのエリアに給油スタッフを派遣している。チームアールエスタケダの担当は小島クラブ員。
今回はRSTの分として40L、同時にアレックスチームのランサーの給油も受け持つためプラス80Lのガソリンを搭載して現地で待機する。

明日はレッキ1日目。出発は朝の6時と早い。

http://www.na.rim.or.jp/~miki_i/RallyHokkaido/9-10.html


ラリー北海道9月9日 投稿者:チームアールエスタケダ  投稿日: 9月10日(水)00時44分29秒

>レッキ(事前走行)1日目 天候:晴れ
帯広北東部にある陸別町周辺のステージをレッキ。レッキは各2回ずつ走行することが認められている。一部狭い林道もあるが、中にはいかにも北海道といった感じの広大な尾根を走行するステージもある。片側は崖のため、ちょっとしたミスがリタイヤにつながる部分もあり気は抜けない。
ペースノートの作成も初めてにしては順調に進んでいる。
ドライバーとナビゲーターはお互いの呼吸を合わせるため真剣にペースノート走行に取り組んでいるようだ。初日のレッキから走行不能におちいるチームもあった。
陸別オフロードサーキットは赤土の路面で、ウエットコンディションになった場合はなかなかの難所となる。
チームRSTは順調にレッキを完了。
明日はLEG1 SS1からのレッキとなる。サービスパーク内ではサービスベースの設営に追われた。明日は武田も現地入りし、いよいよラリーディが近づく。

ラリー北海道9/10 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月11日(木)00時16分44秒

午後より武田と富里メカが北愛国交流広場内に展開されたサービスパークに到着。
スズキとスバルのワークス勢、ラリアートオーストラリアなどが陣を構え、サービスパーク周辺をテストのため走り回るランサーの爆音も響く。

この日のレッキは三日目のレグ3を中心に行われた。膝の高さほどに掘れる路面もあり、このステージがラリー中最大の難関であることを伺わせる。
残り作業と整備を完了し、帯広市内のホテルへ移動。夜八時からは市内の北海道ホテルでウェルカムパーティーが開催され、北海道ならではの海の幸を堪能した。
明日の車検は8:15から


ラリー北海道9/11 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月11日(木)09時47分42秒

今日は最初の関門である公式車検の日だ。
ゼッケンによって車検の時間がきめられており、我々のチームはAM8:15からになっている。
装備品からスーツ、安全面に至るまで全てがFIAの求める基準をクリアしなければならない。いくつかの問題点を指摘されたが、どうにか公式車検をクリアすることができた。
午前中はワークス勢がシェイクダウンに出かけているため静かだが午後からは賑やかなパドックになるだろう。
続々と他チームもパドック内に展開を始め、いよいよインターラリーらしい雰囲気が漂ってきた。

http://www.na.rim.or.jp/~miki_i/RallyHokkaido/9-11.html


ラリー北海道9/11A 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月11日(木)23時39分23秒

サービスパークでは夕方遅くまで残り作業に追われた。夕方にパークをクローズして帯広駅前で開催されるセレモニアルスタートへと向かった。
七時から始まるスタートに向けて、各国のラリーカーが駅そばの道路を爆音を立てて走り抜けていく。
それぞれのスポンサーカラーに彩られたラリーカーが日常の中を駆け抜けてゆく様はある意味、実に非日常的な夢のような光景。
大勢のギャラリーがポディウム(スタート地点に用意された門型状のスタート台)から発進してゆく。
我らがグループAマシンも、毎日新聞社長の振るフラッグで華々しくスタートした。

ラリー北海道9/12 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月12日(金)09時09分29秒

サービスパークに緊張がみなぎる。
我々のチームのマシンはパルクフェルメを08時10分にOUTここからラリー北海道最初のショートサービス20分が始まる

http://www.na.rim.or.jp/~miki_i/RallyHokkaido/9-12.html


ラリー北海道SS1-SS2 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月12日(金)16時06分10秒

最初のSS1「PANKE」(パンケ)からラリーは始まった。
静かな清流沿いを走るステージパンケはフラットで高速なステージゆえに走りやすいが、クラッシュも多い。
中村は丁寧な走りで高速林道セクションSS1-SS2をクリア。
すでにこの時点で9台がリタイア。昨年のアジパシチャンピオンであるカラムジット・シン選手もリタイヤ。
SS3のトカプチ(十勝)ではサービスパークのすぐ横を走るステージ。唯一サービスパークから歩いて見に行けるポイントのため我らがグループAマシンの走りを観戦した。
SS3が終了した時点でショートサービス20分に入る。

午後からはアクセルの鷹田社長もサービスに加わり、心強い限りである。


ラリー北海道サービスB 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月12日(金)16時16分08秒

パルクフェルメを出たアールエスタケダのマシンがサービスに滑り込んできた。
ここのセクションで与えられたサービスタイムはわずか20分。
右フロントからの異音修理とフロントタイヤ交換のオーダーに素早くサービススタッフが応じる。
ボディに固着した泥を落とすのに手間取ったが、タイムコントロールの2分前にサービス完了。午後のアタックに出発した。
SS4-5は午前のコースのリピートとなる。
現在11台のマシンがリタイヤし、52台が走行中。中村の総合順位は現在40位。
大きなトラブルもなく順調に走行中である。

ラリー北海道9/12 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月13日(土)01時07分16秒

台風が近付いている。
路面の悪化と、朝からの雨を警戒してウェットタイヤへスイッチ。更にエナペタルダンパーを取り外して車高を20ミリ上げるオーダーを出した。
事前の予定では、LEG2終了後のロングサービスで車高を変える予定だったのだが、明日以降の台風接近によるサービス作業のペースダウンを警戒しての決定である。
マシンが本日最終のサービスに滑り込んできた。下回りに受けたダメージの補修、ストラットの取り外し、車高の変更、さらにはボディに付着した泥落としからブレーキパットの交換に至るまでロングサービスでの作業は大変忙しい

http://www.na.rim.or.jp/~miki_i/RallyHokkaido/9-13.html


LEG1 リザルト 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月13日(土)02時27分17秒

一日目のスケジュールを無事終了。
中村選手はクラス3位、グループAでは9位の成績でLEG1を完走した。
13日のレグ2に向け期待が高まる。

LEG2 9/13 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月13日(土)03時41分07秒

ラリー二日目は陸別町を中心としたステージ。
尾根沿いを走る開けた林道は観戦スポットとしても人気で、高速の連続コーナーを振り返しながら下ってくるラリー車は迫力満点だ。
この日はラリーの日程の中でも最も長い一日になる。
アールエスタケダのマシンは朝6時27分にパルクフェルメを出て20分間のショートサービス。そのあと陸別に向け約90キロのロードセクションを走行したあと、前述したSS7でアタックを開始する。

ラリー北海道9/13 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月13日(土)08時26分38秒

早朝五時からサービスパーク入りした我々は、早速ショートサービスの準備に入る。
わずか20分でダンパーの交換、ブレーキパットの交換、車高の調整、アライメントの調整、ブレーキのエア抜きを行った。作業はタイムコントロールで指定された6時47分に90秒を残して完了。荒れたステージに合わせ、ウェットタイヤと高めの車高に変更してサービスアウト。
陸別町のステージLEG2に向かってスタートした。最初は上足寄からのSS7(Kimun_Kamuy)24.97キロのロングSSから始まる。
1号車の出走開始は7時48分から。

ラリー北海道〜SS10 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月13日(土)15時55分02秒

13時05分。午後のショートサービスにマシンが入ってきた。
SS9で下回りを強打し、異音と排気漏れを起こしているとの連絡がありサービスパークに緊張が走る。ここで許されているサービス時間は20分間。事前に予定していた配置にサービススタッフが着きアンダーガードを取り外して下回りの点検を行う。
幸いダメージは修復可能なレベルであったため、タイムアウト1分前に作業を完了し、午後のステージに向かい出発した。
今日のSSは陸別町を中心としたセクションで比較的フラットな路面が続く走りやすいコースだが、朝から降り続く雨のためウエットタイヤを装着してトライしている。
午後はやむことのない雨でさらに路面が悪化することを想定してそのままウエットタイヤのオーダーをキープした。
ポジションはSS9でダイハツワークスの一台が左後輪を失いリタイヤ。そのためアールエスタケダのクラス順位は2位にアップしている。
現在マシンは午後のSS(kimun kamuy)から陸別サーキットへのステージを走行中。現在のところ大きなトラブルもなく順調に走行を続けている。
今現在でのリタイヤは19台。オンタイムで走行を続けているのは43台というサバイバルラリーの様相を呈している。
さらに雨は降り続いているため路面はスリッピーであり、油断は許されない。


ラリー北海道最終日 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月14日(日)11時25分05秒

3日目の朝を迎えた。
朝のショートサービスでフロアに入った亀裂を修復し、最後のステージLEG3へ向かう。
ここのステージは路面が荒れやすく、昨年も何大かがリタイヤしているため気が抜けない。
ペースを落としても完走を狙うオーダーに徹する作戦に切り替えた。ここまででクラス二位だが数秒遅れでBRIGスターレットに追撃されているためあくまで暫定的な順位。
ところがSS17のtannerを終了した時点でサービスパークに信じられない情報が飛込んできた。

ラストステージ 投稿者:アールエスタケダ  投稿日: 9月14日(日)14時07分02秒

北愛国交流広場脇で最終のスーパーSSが開催される。その直前のステージでともにラリーに参戦してきたブリッグレーシングチームのマシンのリタイヤの報が飛込んできた。

ともにここまで戦ってきただけに落胆はかくせない。
いまから最終ステージSS19が始まる。そしてここを無事完走すれば、長かったラリーディが終るのだ。
目の前をコースクリアのゼロカーが走り抜けて行く、なんだか不思議な気分だ。

フィニッシュ 投稿者:武田  投稿日: 9月14日(日)15時33分05秒

アールエスタケダはクラス2位でアジアパシフィックラリー選手権第3戦を完走しました。
全行程1285キロ、SSの総延長270キロの全てを走り切りました。
いまマシンはフィニッシュポディウムを通過してドライバーとナビゲータは喜びを体中であらわしています。みなさま応援ありがとうございました。はじめて参戦した国際ラリーにおいて完走できたことはチーム全員にとって大きな喜びです。
★ラリー中の各ステージでのSSの様子を収録した車載カメラビデオを製作予定です。皆様にも是非我々のラリーの様子をご覧いただきたく思います。


チームアールエスタケダ


ラリー北海道 投稿者:武田  投稿日: 9月15日(月)07時19分34秒

午後8時からラリーHQの置かれている幕別温泉ホテル内で、ラリー北海道パーティが開催された。
参加者全員が集まり、賑やかな雰囲気の中会食と歓談に時を忘れて語り合う。総合優勝した新井選手は終始ごきげんな様子。
プジョーやフォードなどWRCに参戦しているチームも来ていて情報収集に余念がない。
ラリー北海道パーティのあとは、今回リタイヤが相次いだラリーアートのパーティにも招待されたため場所を変えてまた会食。残念会の雰囲気が漂うがやはりワークス。次回こそはという意気込みを感じる。
多くを学んだ3日間。明日は名古屋に戻ります
。みんなお疲れ様!